日本は地震大国と呼ばれるほど地震が頻繁に起き、人々に被害をもたらしています。新築住宅を建てる際はあらかじめ耐震対策ができますが、中古住宅を購入する場合は耐震対策ができるのでしょうか。ここでは、中古住宅の耐震性能や対策について解説します。お客様から中古住宅の耐震について相談があった際に参考にしてみてください。
耐震基準は地震から人々を守るために定められた基準で、地震が起こった際に住宅が倒壊しない基準のことをさします。旧耐震基準とは、震度5強程度の地震に対する耐震性があるとされる基準です。一方、1981年6月1日から適用されている新耐震基準は、震度6から7程度の地震にも耐震性があるとされる基準のことをいいます。
また、旧耐震基準と新耐震基準の被害の差を知るデータとして、1995年に発生した阪神淡路大震災の被害状況を紹介します。この阪神淡路大震災での死者数(直接死)は約5,500人で、そのうちの88%は住宅や家具の倒壊による圧死と見られています。その中で、旧耐震基準が主流の1981年より前に建てられた住宅のうち、約65%が「大破以上」と「中・小破」となり、耐震基準の法改正が施行された1981年以後に建てられた住宅は、「大破以上」と「中・小破」を合わせて約25%でした。
このように、旧耐震基準と新耐震基準では地震に耐える力が異なり、耐震性を求めるのであれば新耐震基準を満たした中古戸建の購入をおすすめします。
中古住宅の耐震性を確かめる方法のひとつは、建築時期を確認することです。新耐震基準が適用されたのは1981年6月1日のため、その日以降に建築確認がおりたかどうかを確認しましょう。ただし、注意する点は物件の「建築年月日」ではなく「建築確認がおりた年月日」を確認することです。建築確認がおりた日を確認するためには、建築物確認通知書や検査済証を確かめる必要があります。また、役所で発行される「建築計画概要書」でも確認できますので、住宅の所有者に聞いてみると良いでしょう。
中古住宅が旧耐震基準の場合や、新耐震基準でも耐震性に不安がある場合、ホームインスペクションを行い耐震性能を確かめてみましょう。ホームインスペクションとは、建物に欠陥や劣化がないかや耐震性を把握するための調査です。ホームインスペクションは建築士の資格を持ち既存住宅状況調査技術者講習を受けた専門家が行うことになっています。
ホームインスペクションは建物の中に入っての点検や、機械を使用して調査をすることもあります。かかる費用は、目視だけであれば5〜6万円程度ですが、機械を使っての調査では10万円前後かかる場合もあります。住宅を内部からチェックすることで、耐震性能がどれほどかを確認することができ、耐震性能以外の住宅の痛み具合やシロアリ被害なども確かめられます。
中古住宅で耐震性能が気になる場合は、リフォームで耐震ダンパーを取り入れる方法があります。制振ダンパーとは住宅の構造部に設置し、地震の揺れを吸収して抑制する装置のことで、とくに新築住宅で多く導入されています。
制振ダンパーを取り入れることで、上階部分の揺れが軽減されたり、台風や強風などの影響も受けにくくなるなどの効果が期待できます。さらに、制振ダンパーは繰り返し起こる地震に強いことも特徴です。大地震が起きると余震も繰り返し発生しますが、それによる被害も最小限に抑えてくれるのです。
リフォームやリノベーションで住宅の構造部に制振ダンパーを導入すれば、適切な耐震補強を施すことができます。中には補助金制度がある自治体もありますので、お客様からの問い合わせがあった際には調べてみることをおすすめします。
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ぼくが言うのもなんだけど、地震対策は大切だズン
なまズン