土地を有効活用できるなどの理由から、ビルトインガレージが人気を集めています。設置の際には、建物の耐震性能への配慮が欠かせません。ここでは、ビルトインガレージの概要、ビルトインガレージがある家の耐震性能などを解説しています。
ビルトインガレージは、建物に組み込んだ駐車スペースです。シャッターなどがないオープンタイプ、シャッターなどがあるクローズドタイプに分かれます。間口の目安は3.0m~3.5m(自動車1台あたり)、奥行きの目安は5.5m~6.5mです。自動車1台あたりの坪数は約5坪とされています。
ビルトインガレージの特長の一つは、土地を有効に活用しやすい点です。土地が限られる日本の住環境にも適しており、実用性の高い選択肢といえるでしょう。また、趣味を楽しむプライベート空間として活用できるのも魅力です。ただし、居住スペースが狭くなる可能性があるため、設計段階での検討が重要です。
ビルトインガレージは、インナーガレージとも呼ばれています。名称は異なりますが、指すものは同じです。ビルトインガレージ(インナーガレージ)を設けた住宅は、一般にガレージハウスと呼ばれます。
ビルトインガレージの設置によって、住宅の耐震性能が低下する可能性があります。これは、自動車の出し入れのために1階部分に大きな開口部が必要となり、壁や柱などの構造材を十分に設けられなくなるためです。簡単に言えば、建物全体の構造バランスが崩れやすくなるのです。特に開口部が広くなるほど耐震性は下がる傾向にあるため、複数台の駐車を想定している場合は、より慎重な設計が求められます。
また、ビルトインガレージがある家の耐震性能は建物の形状によっても異なります。例えば、狭小地住宅・オーバーハングを採用した住宅・セットバックした住宅などは揺れの影響を受けやすいため、ビルトインガレージを設ける場合は対策が重要になります。
ビルトインガレージがある住宅でも、建築基準法に基づいた耐震基準を満たしていれば、基本的には安全性が確保されています。したがって、ガレージを設けたからといって、必ずしも耐震性能に問題が生じるわけではありません。
ただし、建物の構造やプランによっては耐震性に影響を及ぼす可能性もあるため、不安を感じる場合は、制震装置の導入や構造補強など、適切な対策を検討することが重要です。
地震対策として有効な手段の一つに、制震ダンパーの設置があります。これは地震発生時の揺れを抑えるための装置で、建物の構造に組み込むことで振動エネルギーを吸収し、揺れを軽減するとともに構造へのダメージも抑えられます。その結果、倒壊のリスクを低減する効果が期待できます。
ビルトインガレージのある住宅では、壁や柱の量が減るため建物の耐震性能は低下する恐れがあります。こうした弱点を補う手段として、制震ダンパーの導入は非常に効果的です。構造内に組み込むだけでよいので、狭小住宅など、スペースに余裕がない住宅でも設置しやすいという利点があります。
建物と一体になったビルトインガレージは便利ですが、耐震性には注意が必要です。開口部が大きくなるため、壁や柱による補強が難しく、地震に弱くなる可能性があります。そのような場合におすすめなのが、制震ダンパーの設置です。地震の揺れを吸収し、建物全体の変形や損傷を抑える効果があります。ガレージハウスをご検討中の際は、安全性向上のために、制震ダンパーの導入を考えてみてはいかがでしょうか。
「制震ダンパーは種類が多くて、何を選んだら良いか分からない…」という方のために、手軽に取り付けられる「施工が簡単な制震ダンパー」や、安全性が高い「在来工法を強固にする制震ダンパー」、販売実績がある「知名度が高い制震ダンパー」をご紹介。導入時は、施工性やダンパー本体のサイズ、住宅との相性も確認しましょう。
・40坪、最短2時間で設置完了
・120年(※1)の品質保証があるためメンテナンス不要
・リフォーム、後付け、新築、に対応尾可能
価格 | 要問合せ |
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サイズ | 55mm×245mm×145mm |
設置本数 | 8本~ |
施工期間 | 1.5~2時間 |
・2×4工法にも取り付け可
・タスキと筋交いと同フレームへ設置可能
・新築のみ対応可能
価格 | 約60万円/40坪 |
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サイズ | 要問合せ |
設置本数 | 要問合せ |
施工期間 | 要問合せ |
・販促ツールでの工務店フォロー
・無料のシミュレーションソフトを提供
・新築に対応可能。(リフォーム・後付けは要問合せ)
価格 | 要問合せ |
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サイズ | 要問合せ |
設置本数 | 4ヵ所/約42坪以下 |
施工期間 | 約2時間/1棟あたり |
(*1):(株)トキワシステムが販売する「αダンパーExⅡ」製品に関して保証するものです。設計施工マニュアルに従った設置で、保証期間内に故障をした場合に限ります。無償修理、有償修理にかかわらず、修理が必要と判断される場合、本製品の設置および取り外し、再設置費用については保証対象外となります。
参照元:トキワシステム公式HP(https://www.tokiwa-system.com/hosho/)
【選定基準】
2022年6月1日調査時点において、「制震ダンパー」「制震装置」「制震システム」でGoogle検索して表示される全ページおよび「一般社団法人
日本免震構造協会」公式サイトに社名が掲載されている中から、木造建築物を対象に制震機能のある装置をリリースし、「実績、実験結果、制震材の数的情報ページがある製品」という条件をクリアしたメーカーを3社選出(大手ハウスメーカー標準採用の独自開発製品を除く)。
下記に「素材別・制震ダンパー比較表」をご用意しました。技術担当者や決裁者など社内理解を得る際や、稟議書の添付資料としてご活用ください。