※本記事は、2026年5月7日時点で確認できる気象庁・地震調査研究推進本部などの公的情報をもとに作成しています。最新の地震情報や津波情報は、気象庁や自治体の発表をご確認ください。
2026年4月20日、青森県で震度5強の強い揺れが観測されました。
地震のニュースを見て、「青森県東方沖でまた大きな地震が起きたのか」と感じた方もいるかもしれません。ただし、今回の震源は青森県東方沖ではなく三陸沖です。青森県内では階上町で震度5強を観測しました。
気象庁の初報では、発生時刻は16時52分ごろ、検知時刻は16時53分ごろとされています。速報値ではマグニチュード7.5、震源の深さは約10kmでした。その後、地震調査研究推進本部などの整理では、M7.7、深さ約19〜20kmの暫定値として発表されています。
青森県では、2025年12月8日にも青森県東方沖を震源とする大きな地震があり、八戸市で震度6強を観測しています。その記憶がまだ新しいなかで、今回も震度5強の揺れがあったため、不安を感じた方は少なくないはずです。
この記事では、今回の地震で何が起きたのかを整理しながら、青森県周辺で地震への備えがなぜ必要なのか、そして住まいの揺れ対策としてどのような選択肢があるのかを解説します。
今回の地震は「青森県東方沖」ではなく「三陸沖」が震源
まず押さえておきたいのは、震源の場所です。
青森県で震度5強を観測したため、「青森の地震」と受け止められやすい地震ですが、震源は三陸沖でした。地震調査研究推進本部は、4月20日16時52分に三陸沖の深さ約20kmでM7.7の地震が発生し、青森県階上町で震度5強を観測したと整理しています。
つまり、今回の地震は「青森県で大きく揺れた地震」ではありますが、「青森県内を震源とする地震」ではありません。
この違いは、少し細かく見えるかもしれません。しかし、地震への備えを考えるうえでは大切です。青森県周辺では、三陸沖、青森県東方沖、岩手県沖北部など、複数の震源域で地震が起こる可能性があります。
どこか一つだけを見ていれば安心、という地域ではありません。太平洋側の沖合で起きた地震が、青森県内に強い揺れをもたらすこともあります。今回の地震は、そのことを改めて意識するきっかけになりました。
このセクションの要点
- 今回の地震は、青森県東方沖ではなく三陸沖を震源とする地震
- 青森県階上町で最大震度5強を観測
- 2025年12月8日の青森県東方沖地震とは震源が異なる
- 青森県では、周辺の複数の震源域による揺れに備える必要がある
- 参照元:気象庁「令和8年4月20日16時53分頃の三陸沖の地震について」(https://www.jma.go.jp/jma/press/2604/20a/202604201800.html)
- 参照元:地震調査研究推進本部「2026年4月20日三陸沖の地震に関する情報」(https://www.jishin.go.jp/main/oshirase/20260420_off_sanriku.html)
地震の概要まとめ
今回の地震の概要を、あらためて整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発生日時 | 2026年4月20日16時52分ごろ |
| 検知時刻 | 2026年4月20日16時53分ごろ |
| 震源 | 三陸沖 |
| 規模 | M7.7、暫定値 |
| 震源の深さ | 約19〜20km、暫定値 |
| 最大震度 | 震度5強 |
| 最大震度を観測した地域 | 青森県階上町 |
| 津波情報 | 北海道太平洋沿岸中部、青森県太平洋沿岸、岩手県に津波警報が発表 |
地震直後の情報では、マグニチュードや震源の深さが速報値で発表されます。その後、観測データの解析が進むと、数値が更新されることがあります。
今回も、気象庁の初報ではM7.5、震源の深さ約10kmとされていましたが、その後の発表ではM7.7、深さ約19〜20kmの暫定値として整理されています。
地震情報を見るときは、発生直後の速報だけでなく、数時間後や数日後に出る続報も確認しておくと安心です。
このセクションの要点
- 発生は2026年4月20日16時52分ごろ
- 気象庁資料では、最初に地震を検知した時刻として16時53分ごろと記載されている
- 震源は三陸沖、規模はM7.7の暫定値
- 青森県階上町で震度5強を観測
- 地震直後の速報値は、後から更新されることがある
- 参照元:気象庁「令和8年4月20日16時53分頃の三陸沖の地震について」(https://www.jma.go.jp/jma/press/2604/20a/202604201800.html)
- 参照元:地震調査研究推進本部「2026年4月20日三陸沖の地震に関する情報」(https://www.jishin.go.jp/main/oshirase/20260420_off_sanriku.html)
- 参照元:気象庁「CMT解 2026年04月20日16時52分 三陸沖」(https://www.data.jma.go.jp/eew/data/mech/fig/cmt2026042016520000N394800E14312000100075.html)
津波警報も発表された地震だった
この地震では、揺れだけでなく津波にも注意が呼びかけられました。
気象庁は同日17時08分、北海道太平洋沿岸中部、青森県太平洋沿岸、岩手県に津波警報を発表しました。あわせて、北海道太平洋沿岸東部、北海道太平洋沿岸西部、青森県日本海沿岸、宮城県、福島県には津波注意報が発表されています。
地震発生後には、政府も官邸連絡室を設置し、関係省庁災害警戒会議を開いています。また、19時30分には「北海道・三陸沖後発地震注意情報」も発令されました。
これは、大規模地震が続けて発生する可能性が平常時より相対的に高まったとして、日ごろの備えや避難行動の確認を呼びかける情報です。
沿岸部で暮らす方にとっては、揺れが収まったあとも油断できません。強い揺れを感じたときや津波警報・注意報が出たときは、海の様子を見に行かず、まず高台や安全な場所へ避難することが最優先です。
津波は、地震の揺れが収まってから到達することがあります。見た目には海が穏やかに見えても、急に潮位が変わることもあります。沿岸部では、自治体や気象庁の情報に従って行動しましょう。
このセクションの要点
- この地震では、青森県太平洋沿岸にも津波警報が発表された
- 津波注意報の対象には、青森県日本海沿岸も含まれていた
- 強い揺れのあとは、津波への警戒も必要
- 津波警報・注意報が出たら、海を見に行かず安全な場所へ避難する
- 「北海道・三陸沖後発地震注意情報」も発令された
- 参照元:気象庁「令和8年4月20日16時53分頃の三陸沖の地震について」(https://www.jma.go.jp/jma/press/2604/20a/202604201800.html)
- 参照元:首相官邸「三陸沖を震源とする地震及び北海道・三陸沖後発地震注意情報について」(https://www.kantei.go.jp/jp/kikikanri/earthquake20260420.html)
- 参照元:気象庁「令和8年4月20日16時53分頃の三陸沖の地震について PDF」(https://www.jma.go.jp/jma/press/2604/20a/kaisetsu202604201800.pdf)
2025年12月の青森県東方沖地震との違い
今回の三陸沖の地震を考えるとき、2025年12月8日に起きた青森県東方沖の地震もあわせて整理しておくと、違いが分かりやすくなります。
2025年12月8日23時15分ごろには、青森県東方沖を震源とするM7.5の地震が発生し、青森県八戸市で震度6強を観測しました。なお、気象庁の初報ではM7.6の速報値でしたが、その後、M7.5の暫定値として整理されています。
一方、今回の地震は三陸沖が震源です。震源は異なりますが、どちらも東北地方の太平洋側で起きた大きな地震であり、青森県に強い揺れをもたらしました。
読者向けには、次のように整理すると分かりやすいでしょう。
| 発生日 | 震源 | 規模 | 青森県内の主な揺れ |
|---|---|---|---|
| 2025年12月8日 | 青森県東方沖 | M7.5、暫定値 | 八戸市で震度6強 |
| 2026年4月20日 | 三陸沖 | M7.7、暫定値 | 階上町で震度5強 |
「また青森で大きな地震が起きた」という受け止め方は自然です。ただ、記事では震源の違いを分けて説明したほうが、情報の信頼性が高まります。
青森県周辺では、青森県東方沖だけでなく、三陸沖や岩手県沖北部なども含めて地震リスクを考える必要があります。
このセクションの要点
- 2025年12月8日は青森県東方沖の地震
- 今回の地震は三陸沖の地震
- 2025年12月8日の地震は、八戸市で震度6強を観測
- 震源は違うが、どちらも青森県内に強い揺れをもたらした
- 青森県では、複数の震源域による地震を意識した備えが必要
- 参照元:地震調査研究推進本部「2025年12月8日青森県東方沖の地震に関する情報」(https://www.jishin.go.jp/main/oshirase/20251208_off_aomori.html)
- 参照元:気象庁「令和7年12月8日23時15分頃の青森県東方沖の地震について」(https://www.jma.go.jp/jma/press/2512/09a/202512090115.html)
- 参照元:産総研 地質調査総合センター「令和7年12月8日23時15分に発生した青森県東方沖の地震の関連情報」(https://www.gsj.jp/hazards/earthquake/aomorikentouhouoki2025/index.html)
2026年に青森県東方沖で起きている主な地震
今回の震源は三陸沖ですが、青森県東方沖でも2026年に入ってから複数の地震が発生しています。
たとえば、1月17日、1月21日、1月22日、2月20日、3月26日、4月22日には、青森県東方沖を震源とする地震が記録されています。なかでも、1月17日、1月21日、1月22日、2月20日、4月22日の地震はM5前後でした。
| 発生日時 | 震源 | 規模 | 最大震度 |
|---|---|---|---|
| 2026年1月17日4時34分ごろ | 青森県東方沖 | M5.2 | 震度3 |
| 2026年1月21日2時51分ごろ | 青森県東方沖 | M5.2 | 震度3 |
| 2026年1月22日23時31分ごろ | 青森県東方沖 | M5.3 | 震度3 |
| 2026年2月20日23時16分ごろ | 青森県東方沖 | M5.0 | 震度3 |
| 2026年3月26日16時37分ごろ | 青森県東方沖 | M4.7 | 震度3 |
| 2026年4月22日9時01分ごろ | 青森県東方沖 | M5.1 | 震度3 |
ここで大切なのは、「震度が小さいから気にしなくてよい」と考えすぎないことです。小さな地震がすぐ大きな地震につながるとは限りませんが、青森県周辺が地震の多い地域であることを意識する材料にはなります。
また、大きな地震を経験したあとに小さな揺れが続くと、住宅の状態が気になりやすくなります。壁のひび、建具の不具合、家具の固定のゆるみなどは、揺れのあとに確認しておくと安心です。
地震の回数そのものに過度に不安になる必要はありません。ただし、地震が身近な地域で暮らしている以上、日ごろの備えを後回しにしないことが大切です。
このセクションの要点
- 2026年には、青森県東方沖を震源とする地震も複数回起きている
- 4月20日の地震は三陸沖が震源であり、青森県東方沖の地震とは別
- 2026年1月〜4月には、青森県東方沖でM5前後の地震も記録されている
- 小さな地震が続くからといって、すぐ大地震につながるとは限らない
- ただし、住宅点検や防災対策を見直すきっかけにはなる
- 参照元:日本気象協会 tenki.jp「青森県東方沖を震源とする地震情報」(https://earthquake.tenki.jp/bousai/earthquake/center/285/)
- 参照元:日本気象協会 tenki.jp「青森県東方沖を震源とする地震情報 震度3以上」(https://earthquake.tenki.jp/bousai/earthquake/center/285/level-3/)
- 参照元:日本気象協会 tenki.jp「2026年04月22日09時01分頃 青森県東方沖の地震」(https://earthquake.tenki.jp/bousai/earthquake/detail/2026/04/22/2026-04-22-09-01-16.html)
青森県で地震への備えが欠かせない理由
青森県は、地震リスクを一つの方向だけで考えにくい地域です。
太平洋側では、青森県東方沖や岩手県沖北部、三陸沖などで大きな地震が起こる可能性があります。日本海側や内陸部でも、過去に被害をもたらした地震があります。
地震調査研究推進本部は、青森県東方沖及び岩手県沖北部について、M7.9程度のプレート間巨大地震が30年以内に20〜40%の確率で発生すると評価しています。また、ひとまわり小さいM7.0〜M7.5程度のプレート間地震については、30年以内の発生確率を90%程度以上としています。
海沿いでは津波、内陸や住宅地では建物の揺れ、家具の転倒、ブロック塀の倒壊など、それぞれ違った備えが必要になります。
特に近年は、「一度大きく揺れて終わり」とは限らないことも意識しておきたいところです。大きな地震のあとに余震が続くこともありますし、別の震源域で地震が起きることもあります。
家に大きな被害が出なかったとしても、建物には目に見えない負担がかかっている場合があります。壁紙の小さな割れ、外壁のひび、ドアや窓の開け閉めの違和感。こうした変化は、暮らしているうちに「まあ大丈夫だろう」と見過ごされがちです。
でも、地震が続く地域では、小さな違和感を放置しないことが大切です。早めに気づければ、大きな補修になる前に相談できることもあります。
このセクションの要点
- 青森県は、太平洋側・日本海側・内陸の地震リスクを考える必要がある
- 青森県東方沖及び岩手県沖北部では、将来の大きな地震にも注意が必要
- 沿岸部では津波、住宅地では建物や家具への備えが重要
- 大きな被害がなくても、建物に負担が残ることがある
- 地震後の小さな違和感は、早めに確認しておくと安心
- 参照元:地震調査研究推進本部「青森県の地震活動の特徴」(https://www.jishin.go.jp/regional_seismicity/rs_tohoku/p02_aomori/)
- 参照元:地震調査研究推進本部「青森県東方沖及び岩手県沖北部」(https://www.jishin.go.jp/regional_seismicity/rs_kaiko/rs_aomorioki_iwateoki/)
震度5強の揺れのあと、住宅で確認したい変化
震度5強は、体感としてもかなり強い揺れです。
気象庁の震度階級関連解説表では、震度5強について「大半の人が、物につかまらないと歩くことが難しいなど、行動に支障を感じる」と説明されています。屋内では、棚にある食器類や書棚の本で落ちるものが多くなり、テレビが台から落ちたり、固定していない家具が倒れたりすることがあります。
住宅については、耐震性が低い木造住宅で、壁などにひび割れや亀裂がみられることがあります。鉄筋コンクリート造の建物でも、耐震性が低い場合は、壁、梁、柱などの部材にひび割れや亀裂が入ることがあります。
地震後は、外壁や基礎、建具、屋根まわりなどに変化がないか確認しておくと安心です。ただし、瓦のずれや建物の傾きなどが気になる場合は、震度にかかわらず自己判断せず、専門家に相談しましょう。
確認したい主な場所は、次のとおりです。
- 外壁や基礎に新しいひびがないか
- 室内の壁紙や天井に亀裂がないか
- 窓やドアが開け閉めしにくくなっていないか
- 床に違和感がないか
- 屋根材や雨どいにずれがないか
- ブロック塀や門柱が傾いていないか
- 家具の固定金具がゆるんでいないか
怖いのは、見た目には大きな被害がないように見えても、建物の中では接合部や壁、柱、梁に負担がかかっている可能性があることです。
とくに築年数が経っている住宅では、地震そのものの力だけでなく、経年劣化、雨漏り、シロアリ被害、過去の地震によるダメージが重なっていることもあります。
今回の地震で目立った損傷がなくても、「次の揺れ」に対して同じように耐えられるとは限りません。
地震後は、家の中を片づけるだけでなく、建物の状態も一度見ておきたいところです。小さなひびや建具の違和感も、後から見返せるように写真を残しておくとよいでしょう。
このセクションの要点
- 震度5強では、固定していない家具が倒れることがある
- 耐震性が低い住宅では、壁などにひび割れや亀裂がみられることがある
- 外壁・基礎・建具・屋根まわりは確認しておきたい
- 瓦のずれや建物の傾きが気になる場合は、自己判断せず専門家に相談する
- 築年数が古い住宅では、過去の劣化や地震ダメージも考慮する
参照元:気象庁「震度階級関連解説表」(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/shindo/kaisetsu.html)
地震後に自宅で確認したいこと
地震のあとに家を確認するときは、まず安全を優先してください。
揺れが収まってすぐに外へ飛び出すと、落下物や割れたガラス、倒れかけたブロック塀などでけがをするおそれがあります。周囲の安全を確認してから、無理のない範囲で家の状態を見ていきましょう。
確認したいのは、次のような場所です。
- 基礎まわりに新しいひびがないか
- 外壁に新しいひびや大きな割れがないか
- 玄関ドアや室内ドアが急に閉まりにくくなっていないか
- 窓サッシにゆがみがないか
- 床鳴りや傾きが急に気になるようになっていないか
- 屋根材や雨どいにずれがないか
- ブロック塀、門柱、カーポートが傾いていないか
- 家具や家電の固定がゆるんでいないか
気になる変化がある場合は、写真を撮っておくと相談しやすくなります。ひび割れの長さや場所、いつ気づいたのかもメモしておくと、住宅会社や工務店に状況を伝えやすくなります。
判断に迷う場合は、自己判断で済ませないほうが安心です。とくに基礎や外壁の大きなひび、建具の急な不具合、床の傾きがある場合は、専門家に見てもらうことをおすすめします。
また、室内では家具や家電の固定も見直しておきましょう。地震後に固定金具がゆるんでいたり、一度動いた家具が不安定になっていたりすることがあります。大きな家具は、次の揺れに備えて固定し直しておくと安心です。
このセクションの要点
- 地震後の確認は、安全を確保してから行う
- 基礎、外壁、建具、屋根、ブロック塀を見ておく
- 変化があれば写真やメモを残す
- 大きなひびや傾き、不具合がある場合は専門家に相談する
- 家具や家電の固定も見直しておく
- 参照元:気象庁「震度階級関連解説表」(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/shindo/kaisetsu.html)
- 参照元:気象庁「令和8年4月20日16時53分頃の三陸沖の地震について」(https://www.jma.go.jp/jma/press/2604/20a/202604201800.html)
「耐震」と「制震」はどう違う?
住まいの地震対策では、「耐震」と「制震」という言葉をよく見かけます。
耐震は、建物そのものを強くして、地震の力に耐える考え方です。柱、梁、壁、基礎などで建物を支え、倒れにくくします。
一方、制震は、建物に伝わる揺れのエネルギーを吸収し、揺れを小さくしようとする考え方です。制震ダンパーなどの装置を建物に取り付け、揺れによる負担をやわらげます。
ここで大切なのは、制震ダンパーを付ければ何でも解決、という話ではないことです。
まずは建物に必要な耐震性があるかどうか。そのうえで、繰り返す揺れへの備えとして制震を考える。この順番が現実的です。
古い木造住宅の場合、制震ダンパーを後付けするだけでは不十分なことがあります。建物の状態によっては、先に耐震診断を受けたり、耐震補強を検討したりする必要があります。
制震は、耐震の代わりではありません。耐震で建物の基本的な強さを確保し、そのうえで揺れの負担を抑える方法として制震を組み合わせる。この考え方で見ていくと、選び方を間違えにくくなります。
このセクションの要点
- 耐震は、建物を強くして地震に耐える考え方
- 制震は、揺れのエネルギーを吸収して建物への負担をやわらげる考え方
- 制震ダンパーだけで住宅の地震対策が完結するわけではない
- まず耐震性を確認し、そのうえで制震を検討するのが現実的
- 古い住宅では、耐震診断や補強の必要性も確認したい
繰り返す地震への備えとして、制震ダンパーを考える
青森県周辺では、2025年12月の青森県東方沖地震、今回の三陸沖地震と、大きな揺れを感じる地震が続いています。
もちろん、地震がいつ、どこで、どのくらいの規模で起こるかを正確に予測することはできません。だからこそ、できる備えを早めに進めておくことが大切です。
非常食や飲料水を用意する。家具を固定する。避難場所を確認する。こうした備えは、すぐに始められる大切な防災対策です。
それに加えて、住宅そのものの揺れ対策も見直しておきたいところです。
地震のたびに建物が大きく揺れると、柱や壁、接合部には負担がかかります。大きな損傷が一度で出るとは限りませんが、小さなダメージが積み重なることもあります。
制震ダンパーは、こうした揺れのエネルギーを吸収し、建物への負担を抑えるための装置です。
特に、今の家に住み続けたい方、リフォームを考えている方、築年数が気になり始めた方にとっては、耐震診断や補強とあわせて検討する価値があります。
地震対策は、「何かあってから」ではなく、「不安を感じた今」が見直しどきです。今回のような強い揺れをきっかけに、自宅の状態や今後の住まい方を考えてみるとよいでしょう。
このセクションの要点
- 地震は正確に予測できないため、事前の備えが大切
- 非常用品や家具固定に加えて、住宅そのものの対策も見直したい
- 繰り返す揺れは、建物に少しずつ負担をかけることがある
- 制震ダンパーは、揺れによる建物への負担を抑える選択肢になる
- 耐震診断や補強とあわせて検討すると現実的
- 参照元:地震調査研究推進本部「青森県東方沖及び岩手県沖北部」(https://www.jishin.go.jp/regional_seismicity/rs_kaiko/rs_aomorioki_iwateoki/)
制震ダンパーは後付けできるタイプもある
制震ダンパーは、新築のときにしか取り付けられないと思われがちです。
しかし、製品や住宅の状態によっては、既存住宅に後付けできるタイプもあります。リフォームのタイミングで、壁の中に制震ダンパーを設置できるケースもあります。
ただし、後付けできるかどうかは、家ごとに違います。
たとえば、壁の中に設置できるスペースがあるか。柱や梁の状態はどうか。配管や断熱材と干渉しないか。そもそも建物に必要な耐震性があるか。こうした確認が必要です。
後付けを検討するときは、次のような流れで考えるとよいでしょう。
- まず家の状態を確認する
- 必要に応じて耐震診断を受ける
- 耐震補強が必要か確認する
- 制震ダンパーを設置できる場所を調べる
- 住宅に合う種類や施工方法を比較する
制震ダンパーには、オイル、ゴム、鋼材などの種類があります。オイルダンパーは比較的コンパクトで設置しやすいものがあり、ゴムダンパーや鋼材ダンパーは製品によってサイズや得意な揺れ方が異なります。
選ぶときは、単に「有名だから」「価格が安いから」ではなく、自宅の構造や目的に合うかを見ていくことが大切です。
既存住宅に後付けする場合は、施工できる場所が限られることもあります。だからこそ、まずは現在の住宅の状態を確認し、どのような地震対策が合うのかを専門家に相談してみましょう。
このセクションの要点
- 制震ダンパーには、既存住宅に後付けできるタイプもある
- ただし、どの住宅にも必ず設置できるわけではない
- 後付け前には、耐震性や建物の状態を確認する必要がある
- 制震ダンパーは、耐震にプラスして考える設備
- リフォームや点検のタイミングで相談すると検討しやすい
FAQ|青森の地震と住まいの備え
今回の地震は、青森県東方沖の地震ですか?
いいえ。今回の地震は、青森県東方沖ではなく三陸沖を震源とする地震です。
ただし、青森県階上町で震度5強を観測しているため、「青森で大きく揺れた地震」として受け止められやすい地震です。2025年12月8日に発生した青森県東方沖の地震とは、震源が異なります。
青森県ではどのくらい揺れましたか?
青森県階上町で震度5強を観測しました。
震度5強は、物につかまらないと歩くことが難しくなるなど、行動に支障を感じることがある強い揺れです。棚の食器や本が落ちたり、固定していない家具が倒れたりすることがあります。
津波警報は出ましたか?
はい。この地震では、青森県太平洋沿岸を含む地域に津波警報が発表されました。
また、青森県日本海沿岸には津波注意報が発表されています。強い揺れを感じたときや津波警報・注意報が出たときは、海の様子を見に行かず、高台や安全な場所へ避難することが大切です。
青森県東方沖では、2026年にも地震が起きていますか?
はい。2026年に入ってからも、青森県東方沖を震源とする地震は複数回記録されています。
ただし、今回の震度5強の地震は三陸沖が震源です。青森県東方沖の地震と三陸沖の地震を分けて理解しておくと、地震情報を読み取りやすくなります。
地震後、家のどこを確認すればよいですか?
まずは安全を確保したうえで、基礎、外壁、屋根、玄関ドア、室内ドア、窓、床、ブロック塀などを確認しましょう。
新しいひび割れ、傾き、建具の不具合、雨漏りなどがある場合は、写真を撮っておくと相談しやすくなります。気になる変化がある場合は、住宅会社や工務店などに相談してください。
制震ダンパーを付ければ、地震対策は十分ですか?
制震ダンパーだけで地震対策がすべて完了するわけではありません。
まず大切なのは、建物に必要な耐震性があるかどうかです。そのうえで、繰り返す揺れによる負担をやわらげる方法として、制震ダンパーを検討するのが現実的です。
制震ダンパーは後付けできますか?
製品や住宅の状態によっては、後付けできるタイプもあります。
ただし、壁の中に設置できるスペースがあるか、柱や梁の状態はどうか、耐震性に問題がないかなどを確認する必要があります。リフォーム時や住宅点検のタイミングで相談すると、検討しやすいでしょう。
FAQでは、地震そのものの情報と、住まいの確認・備えに関する不安を整理しておくことが大切です。
このセクションの要点
- 今回の地震は、青森県東方沖ではなく三陸沖の地震
- 青森県階上町で震度5強を観測
- 地震後は、家のひび割れやゆがみを確認したい
- 制震ダンパーは後付けできるタイプもあるが、まず建物の状態確認が必要
- 参照元:気象庁「令和8年4月20日16時53分頃の三陸沖の地震について」(https://www.jma.go.jp/jma/press/2604/20a/202604201800.html)
- 参照元:地震調査研究推進本部「2026年4月20日三陸沖の地震に関する情報」(https://www.jishin.go.jp/main/oshirase/20260420_off_sanriku.html)
- 参照元:気象庁「震度階級関連解説表」(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/shindo/kaisetsu.html)
- 参照元:日本気象協会 tenki.jp「青森県東方沖を震源とする地震情報」(https://earthquake.tenki.jp/bousai/earthquake/center/285/)
まとめ|青森の地震をきっかけに、家の揺れ対策も見直そう
2026年4月20日、三陸沖を震源とする地震により、青森県階上町で震度5強の揺れが観測されました。
青森県では、2025年12月にも青森県東方沖を震源とする大きな地震がありました。震源は異なりますが、どちらも青森県内に強い揺れをもたらした地震です。
地震への備えというと、非常食や水、避難場所の確認を思い浮かべる方が多いかもしれません。もちろん、それらは大切です。ただ、住まいそのものの安全性を見直すことも、同じくらい重要です。
大きな揺れを感じたあとは、自宅にひび割れやゆがみが出ていないか確認しましょう。気になる変化があれば、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
そして、今の家に長く住み続けたい方や、地震が続いて不安を感じている方は、耐震診断や補強とあわせて、制震ダンパーの設置も検討してみてはいかがでしょうか。
制震ダンパーには、リフォーム時や既存住宅に後付けできるタイプもあります。まずは自宅の状態を確認し、どのような地震対策が合うのかを調べることから始めてみましょう。
このセクションの要点
- 今回の地震では、青森県で震度5強を観測
- 青森県周辺では、複数の震源域による地震に備える必要がある
- 地震後は、家の状態を確認し、気になる点は専門家に相談する
- 後付けできる制震ダンパーもあるため、住まいの揺れ対策として検討できる
- 参照元:地震調査研究推進本部「2026年4月20日三陸沖の地震に関する情報」(https://www.jishin.go.jp/main/oshirase/20260420_off_sanriku.html)
- 参照元:地震調査研究推進本部「青森県東方沖及び岩手県沖北部」(https://www.jishin.go.jp/regional_seismicity/rs_kaiko/rs_aomorioki_iwateoki/)



